illusted by 紫電
月蘭
小虎
月 蘭「お帰りなさいませ、ご主人様」
小 虎「お帰りにゃ〜。
今回はメイドカフェバージョンだにゃー」
月 蘭「ご主人様のメイドを務めさせていただきます、
月蘭です。よろしくお願いしますね」
小 虎「メイドタイガー小虎さまだにゃー」
王異
王 異「何、そのメイドタイガーって」
小 虎「メイドの虎という意味だにゃー」
王 異「……アンタ、雄でしょう?
男がメイド服着てる姿を想像しちゃうじゃない」
小 虎「じゃあ今回は客ということでいいにゃー。
メイドさんはイイにゃー。でへへー」
王 異「変わり身が早いわね。
コホン、そして私がオーナーの王異です。
よろしくお願いします」
月 蘭「では御主人様、本日もごゆるりと、
おくつろぎくださいませ〜」
小 虎「分かったにゃー。でへへー」
月 蘭「それでは、『本日のお茶』をお出し致します。
今日お出しするのは、○ントリー黒烏龍茶です」
小 虎「ただの市販品にゃー!?」
月 蘭「同時に摂取した食品の油分に吸着して、
体内への吸収を妨げ、外へ排出する効能がある、
とされていますね。特定保健用食品です」
小 虎「スルーされたにゃー。
でも健康にいいということは、これを一日何杯も
飲んでればダイエットできるのにゃー!」
王 異「月蘭の説明、ちゃんと聞いてた?
あくまで『同時に摂取した食品の油分』に
作用するだけ。飲めば痩せるわけじゃないわよ」
小 虎「にゃんとー!?」
月 蘭「そう、それにご飯や麺類など炭水化物には
効果はないですから、あしからず。
油っこい食事の時に、飲むようにしましょう」
小 虎「じゃ、アイスクリーム天ぷらを注文するにゃー」
月 蘭「……えーと」
王 異「確かにそれ、脂肪分はたっぷりだけど……。
メイドカフェには無いんじゃない、普通」
小 虎「いいから持ってくるのにゃー!
それから生クリームたっぷりチョコたっぷりの
特製パフェも用意するにゃー!」
月 蘭「はいはい、了解しました、ご主人様。
では、すぐに作って持って参りますので」
小 虎「じゃんじゃん持ってくるのにゃー!
脂肪分たっぷりで構成されたこのメニューなら、
黒烏龍茶と共に食せばカロリーゼロなのにゃー」
王 異「……あくまで『効果がある』だけで、
脂肪を絶対吸収しないわけじゃないんだけどな。
それにアイスには糖分も入ってるんだけど」
小 虎「わははは、太らない食事万歳にゃー!」
王 異「聞いてないな、このバカ猫」
小 虎「虎にゃー!!」
☆☆☆
小虎
月蘭
小 虎「ううっ、腹の調子が悪いにゃ……」
月 蘭「そりゃ、あれだけ脂肪分たっぷり、かつ冷たい
ものばかり食べてれば、お腹も壊すでしょうに」
小 虎「分かっていたら教えるにゃー!
このダメメイドがーっ! お仕置きにゃー!」
月 蘭「ああっ、お許しくださいご主人さま!」
王異
王 異「たのしそーねー」
月 蘭「ですね、意外に楽しいですね」
王 異「だからってその服、旦那とのそういうプレイに
使わないでよ。結構、値段が高いんだから」
月 蘭「いえ、流石にそんなことはしませんけど」
小 虎「ぐっ……お腹痛いにゃ……。
ちょっとトイレ……行ってくるにゃー」
王 異「はいはい、後は適当に進めてるから」
小 虎「ぐぬー! あいるびーばーっく!!」
月 蘭「では静かになった所で。
恒例の定番コーナーに参りたいと思います。
三国志英雄列伝です〜」
王 異「はいはい。今回の列伝はスペシャル企画。
二組の列伝をご紹介します」
月 蘭「まずは、曹氏4代に仕えた『満寵』です」
満寵 『公明正大な大男、実は名将』
満寵、字を伯寧。
山陽郡(エン州)昌邑県の人。
18歳で郡の役人になると、法を破る者を身分の
上下に関係なく、厳しく取り締まった。
その仕事ぶりが知られたのか、劉曄の推薦により
曹操に召し出され、その家臣となる。
曹操に仕えた後も、法を守る態度は変わらなかった。
曹操の一族である曹洪の食客が法を犯した際には、
全く躊躇わずに処刑してしまうほど徹底していた。
ただ厳しいだけではない。
元は太尉だった楊彪が投獄された際には、
遠慮せず通常通りに尋問を行ったが、その後、
人望のある楊彪の赦免を暗に曹操に薦めている。
曹操が袁紹と対決する段になると、袁紹の息の
かかった地である汝南の太守に任命された。
彼は、その汝南の地を武力と謀略により平定した。
関羽が襄陽を攻めてきた際、城を守る曹仁を
彼は補佐していた。
于禁らの援軍が敗れたと聞き、城を捨てて
逃げようと進言する者がいた。
だが満寵は、それでは魏は黄河以南の地を全て
失ってしまうと言い、城を守り続けることを
主張し、曹仁を励ました。
曹丕が帝位につくと、彼は呉方面の守りを担当。
幾度も呉の軍を破る戦果を挙げている。
曹叡の代になっても、彼は来襲する呉軍を討ち、
孫権に煮え湯を飲ませる役目を何度も果たした。
曹芳の代になると238年、太尉にまで上り詰めた。
その後、242年に逝去。景侯と贈名された。
演義では政治家のイメージがあるが、彼は
どちらかといえば軍を率いる将軍である。
身長が八尺(約190cm)ほどあったらしい。
面識がある徐晃を味方に寝返らせたり、任地が
変わった際に民が一緒についてきてしまったりなど、
彼が人々に慕われていたエピソードは事欠かない。
月 蘭「正史では呉も何度か魏へ攻めこんでますが、
そのほとんどで負けてしまっています。
その負けのほとんどが、彼が敵にいたから、
なんですよね」
王 異「へえ……結構すごい人なのねー」
月 蘭「その辺り、一般にはあまり知られてませんね。
対蜀戦で活躍した郭淮と同様、ゲーム中では
もう少し能力が高くてもいい人ですね」
王 異「統率がもう少し欲しいわねー。
では、今回の列伝、もう一組のほう」
月 蘭「呉の『周泰』『蒋欽』のペアの列伝です。
孫策・孫権に仕えた二人のお話をどうぞ」
周泰&蒋欽 『孫権に愛された武人たち』
周泰、字を幼平。
蒋欽、字を公奕。
共に揚州九江郡の出身である。
かねてより親友であった二人は共に、
揚州平定を目指す孫策の側近となった。
どちらも揚州平定の戦いの中で武功を上げ、
孫策から部隊を預かるようになっていった。
なおこの頃、孫策の弟である孫権は孫策に対し、
周泰を自分の部下に欲しい、とねだっている。
周泰はその後、賊に襲撃された孫権を、自分の
身を投げうって守りきり、孫策に感謝された。
その際に12箇所もの傷を負ったという。
孫策の死後、その跡目を継いだ孫権に
二人は変わらず忠誠を誓い、仕え続けた。
合肥での戦いの折には、張遼の軍によって窮地に
陥った孫権を蒋欽が奮戦して守り、手柄を立てた。
蒋欽・周泰は前後して濡須の都督になっているが、
蒋欽から先に任じられていることをから、どうやら
出世は蒋欽のほうが一歩リードしていたようだ。
元々、蒋欽は知略に疎い猪武者だったようだが、
孫権が呂蒙と共に彼に勉学に励むようにと諭すと、
彼は大量の本を読み、知も備えた将へと変貌した。
関羽討伐戦には二人とも参加した。
蒋欽はその戦いの凱旋途中に病に倒れ、死去。
孫権は彼の死を大いに悼んだ。
周泰は蒋欽の死の数年後に病死した。
さてこの二人、演義では江賊あがりという設定
になっているが、正史にそのような記述はない。
だが、どちらも大した家柄ではなかったようだ。
濡須の都督に任じられた周泰だったが、
その部下となった徐盛・朱然らが彼を侮り、
彼の命令に服従しようとはしなかった。
すると孫権は視察に訪れ、酒宴を催した。
その席で周泰の衣服を脱がせ、彼の体に刻まれた
幾多もの傷の由来を問い、昔話に興じた。
孫権の周泰への信頼を感じた徐盛らはそれ以後、
周泰の命令に服従するようになったという。
蒋欽も自分の部下が徐盛によって捕らえられる
ことがあったが、その際に徐盛を恨むことなく、
逆の彼の才能を褒め称えた。
このことから、蒋欽の度量の大きさが伺える。
どちらも実直で、出世しても驕ることはなかった。
孫権や他の将兵の信頼も厚かった二人であった。
月 蘭「というわけで、この二人がいなかったら孫権は
二度死んでいることになりますね〜。
ある意味、呉建国の真の立役者と言えます」
王 異「それにしても、蒋欽・周泰の二人に絡んでる
徐盛って、実は性格悪いのかも……」
月 蘭「確かに、我の強さは感じますね。
リプレイでも蒋欽の人の良さ、徐盛のプライドの
高さは再現されていると思います。
徐盛は今回も出てましたし、今後に注目ですね」
王 異「さて、彼らに今後の出番はあるのかー?」
小虎
小 虎「それより、わいの出番がなくなるにゃー!」
月 蘭「あ、戻ってきた」
小 虎「勝手に進めるんじゃないにゃー!
トイレに行ってる間に終わってまうにゃー!」
王 異「だからって、進行止めて待たせるわけには
いかないでしょーが……」
月 蘭「それより、お腹はもう大丈夫なの?」
小 虎「お腹? お腹は……。
ゲーリー ゲーリー ホームラン〜♪
ゲーリー ゲーリー ホームラン〜♪
ゲーリー ゲーリー ホームラン〜♪
ここで一発 ホームラン〜♪(※)」
月 蘭「狙い撃ち?」
王 異「狙い撃って大当たりホームランなんでしょ。
正露丸でも飲んでなさい」
(※元ドラゴンズ野手、ゲーリーレーシッチの応援歌。
「狙い撃ち」のふしで歌う)
☆☆☆
月蘭
王異
月 蘭「さて、残りの時間は、皆様から頂いた
メールをご紹介していきますね」
王 異「なお、ここでご紹介しない場合でも、メールで
頂いた意見等はしっかり目を通しております。
ここで公開するのは『ネタとして使える』ものや
『質問等にしっかり回答したい』場合になります」
小虎
小 虎「では一発目お送りするにゃー。
『月蘭さんが新武将として登場する場合、
その能力はどのくらいになるのでしょうか』
だそうだにゃー」
月 蘭「あらあら、うふふ。武将だなんて……。
私に務まるわけがないじゃないですか」
王 異「えー、こんな風に猫を被って謙遜してる月蘭
ですが、すでに金旋の妻、李杏さんらの能力も
新武将一覧に載せてますので、この際彼女も
適当に数値化してみたいと思います」
月 蘭「えー!?」
王 異「まず統率。これは然したるものはないですね。
義妹の金玉昼より低く設定して、51くらい」
小 虎「それでも金旋の素の値より上だにゃー」
王 異「次に武力。彼女は自称平和主義者ですが
本気になったら呂布だって不覚を取るかも。
張飛と同等、99くらい」
小 虎「楚軍最強が魏延の97(221年の時点)だから、
それより上ということになるにゃー」
王 異「よっ、楚最強の女!」
月 蘭「な、何を言ってるんですか〜!
わわ、私は争いごとは嫌いなんです!」
小 虎「別に『争いごとが嫌い』と『腕っ節が強い』は
同時に成り立つものだと思うけどにゃー」
王 異「うんうん、確かに強くても本気にならなければ
意味はないけど、そこは使い方次第よねー」
月 蘭「うー。今回の私って弄られ役ですね」
王 異「さて、次は知力です。月蘭はそれなりに
才はありますが、元々辺境生まれの田舎育ち。
多少良いとしても、せいぜい75くらいですか」
月 蘭「そんなものでしょうね。落ち着いている
ように見えるとよく言われますけど」
小 虎「でも、落ち着いてるように見える癖に、
実際の歳より若く見られるのにゃー。
なんてズルっこだにゃー」
王 異「全くそうよね! ズルよズル!」
月 蘭「ズルと言われても、私が悪いわけでは……」
王 異「いんや、アンタが悪い!」
月 蘭「何故!?」
王 異「……ここで語るのはやめておきましょ。
さて、残るは政治。これも、知力と似た感じです。
潜在的な才はあれど、ずっと田舎暮らしなので、
政治の知識を得る機会がありませんでした。
並みの値で54くらい」
小 虎「あれ? それでも姜叙の家にいたことも
あったんじゃなかったかにゃー。
そこではお勉強しなかったのかにゃー?」
月 蘭「芸能などは教えてもらったりしたけど、
政治の勉強はしたことはなかったですね」
王 異「旦那もそっちはダメなほうだしねー」
小 虎「というわけで、全ての能力値は……。
統率51、武力99、知力75、政治54。
……使えそうで使いにくい人材だにゃー」
王 異「軍を任せられない趙雲ってとこかしら。
確かに、使い所が難しいわね〜」
月 蘭「失礼ですねー、もう」
王 異「次、能力一覧の話。
『登録新武将&抜擢武将一覧を見て、
饗援の相性の欄が劉備になっていますが、
今後、孫尚香と饗援が劉備の取り合いを
したりするのでしょうか?』……だって」
月 蘭「相性値というのはウマが合う、合わない、
その程度のものでしょうから、相性が近くても
それが必ず愛になるわけではないと思います」
小 虎「大体、劉備は60歳にゃー。
そんなジジイを取り合う気になるほど、饗援は
餓えてないはずにゃー」
王 異「いや、饗援だって50歳に突入よ。
年齢差で考えれば孫尚香よりも似合いでしょ」
小 虎「いんやー、そんな枯れた爺婆の話なんて
誰も見たくはないと思……ギニャー!」
月 蘭「ああっ、小虎の尻に矢が刺さっている!?
どこから飛んできたのかしら!?」
王 異「なんだかこの矢、ものすっごーい怨念が
込められている感じがするわ」
小 虎「ゲリーの次は矢とは……。
今日はなんてツキのない日なのにゃー!」
月 蘭「そうかな。もう少し自重していれば、
どちらも防げたと思うけれど……。
さて、劉備を巡り三角関係が展開されるか否か。
それは本編でのお楽しみということで……」
王 異「上手く逃げたわね」
小 虎「それより早く矢を抜いてほしいにゃー!」
月 蘭「小虎のお尻から矢を抜いて、赤チンキも塗った
所で次に行きましょうか」
王 異「馬氏の五常について。
『馬良は馬氏秘伝の技を使っていましたが、
弟の馬謖の方は使えるんですか?』だって」
小 虎「考えてみると馬良も変な人だにゃー。
ムッツリエロだったりするしにゃー」
月 蘭「馬氏秘伝の数々は、長男から継承されます。
長男の馬良は、究極奥義を含むほとんどの技を
継承し使うことができますが、末子である馬謖は
どこまで習得しているのでしょうか……?
今後の彼に注目ですね」
王 異「そうやってまたはっきり言わないのね。
それより馬氏秘伝の究極奥義ってどういうの?」
月 蘭「えーと、いくつかあって、そのうちのひとつが
確か『独断専行山頂布陣』とか……」
小 虎「それはまた危険な香りのする技名だにゃー」
月 蘭「今回はこれが最後になります。
『王異さんは何歳なんですか?』
えーと、こんなお便り来てますけど?」
王 異「女に歳を聞くとは、いー度胸してるわ!」
小 虎「特にトウが立った女には聞かないほうが……
グボアーッ!?」
王 異「アンタもいい度胸してるじゃないの。
覚悟は……いいわね?」
月 蘭「なんという神速の拳……!
オーナーも本気になると凄いんですね」
小 虎「ぼ、暴力反対! というか、動物虐待は
その手の団体から訴えられるにゃー!」
王 異「はっ! 動物愛護団体やグリーンピースが
なんぼのもんじゃーい!!」
ずどーん!
小 虎「ぎにゃーッ!」
月 蘭「……王異さんの年齢は秘密、ということで。
ただ、少しだけヒントを差し上げますと、外伝の
まだ私の夫の金目鯛が二十歳の手前の時点で、
彼女はすでに三人の子供がおりました。
221年現在、夫の金目鯛は44歳ですので……」
王 異「バラしてんじゃねーぞ月蘭ーっ!!」
月 蘭「ヒッ!? で、では、以上!
おたよりコーナーでしたー」
王 異「逃げるなコラーッ!!」
☆☆☆
月蘭
王異
月 蘭「け、結局はこのお話、ふぁんたじーですから。
年齢の話なんてナンセンスですよ」
王 異「そうね、確かにそうよね。
でもー、貴女の口からそーいう言葉を聞くとぉ、
どうもムカつくのはなんでかしら〜?」
月 蘭「そ、そんな〜」
王 異「そんなことより、貴女のその肌の張り……。
私に一割でいいから頂戴な」
月 蘭「ちょ、頂戴と言われても……」
小虎
小 虎「ではでは、今回もおしまいにゃー。
当コラムでは、三国志英雄列伝のリクエスト、
リプレイ中の内容で疑問に思ったことや、
ご意見ご感想、誤字脱字指摘などなど、
諸々のおたよりを募集しておりますにゃー」
王 異「肌の組織を一部切り取って、その細胞を
培養し私に移植すれば、私は若返る……!
フフフフ、月蘭? 私のために協力なさい!」
月 蘭「じょ、冗談ですよね、オーナー?
いくら何でもそんな無茶なことは……」
王 異「フッフッフ、冗談だと思うのかしら?」
月 蘭「これは本気の目……。
本気と書いてマジと読む……!!」
小 虎「この『メイドママ VS オバンデス』の結果も
気になる所だけど、今回はここでお別れにゃー」
王 異「誰がオバンデスか!!」
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