○ 第一章 「ルゥ坊ライ坊の上級編移行講座」 ○ 

  ルゥ坊ルゥ坊  ライ坊ライ坊
 
ルゥ坊「ルゥ坊です」
ライ坊「ライ坊なのです★★★」

二 人「二人合わせて、ルーラ娘〜」

ルゥ坊「……ダサいネーミングね」
ライ坊「あわわ、ひどいです。
    ダサいなんて言わないでくださいよぉ。
    寝ずに考えたコンビ名なんですからぁ」
ルゥ坊「あなたが考えた名前ね……。
    それなら、頷けるわ」
ライ坊「……そこはかとなくバカにされた気分ですよ」
ルゥ坊「そこはかとなくバカにしてるんだから、
    そう思うのは当然かもね」
ライ坊「うぅぅー」
ルゥ坊「ほら、唸ってないで。
    ちゃっちゃと片付けちゃいましょう。
    えー、ここでは、この続・金旋伝リプレイの
    設定をかいつまんで解説致します」
ライ坊「主に『以前とどう変わったのか』ということを
    説明するそうですよ」
ルゥ坊「しばらくの間、お付き合いください」

    ☆☆☆

ルゥ坊「まず、なにから行きましょうか……」
ライ坊「はい、お姉さま」
ルゥ坊「ん、どうしたの?」
ライ坊「なんで変えちゃったのですか?
    以前のままじゃダメなんですかぁ」
ルゥ坊「ふむ、そうね。そこから説明しましょうか。
    ……三国志9(PK含む)のゲーム設定だけど、
    初級と上級の二つがあるのは知ってる?」
ライ坊「知ってますです。
    初級より上級の方が難度が高いのです」
ルゥ坊「そうね。
    で、以前のリプレイは初級でやってたの。
    三国志9のプレイ自体が初めてだったし、
    多少ヌルい難度でもやり方次第では面白く
    できるはず、そう思ってたわけね」
ライ坊「それがいけなかったですか」
ルゥ坊「そうねえ。
    最初の頃はよく分からずにやってたから
    丁度良かったんだけど、慣れてきてから
    『ちょっとヌルすぎかも』と思い始めたみたい」
ライ坊「ヌルすぎはいけません。お風呂もそうです」
ルゥ坊「できれば上級に変えたいけどな〜、と
    思ってたその時。ある一通の投書が来たのよ。
    『上級でやってるんじゃないんだぁ』とね」
ライ坊「それはちょっとカチンと来るですよ」
ルゥ坊「まあ、その人に悪気はないと思うのよ。
    だけど、読む側の心に余裕がなかった。
    『おし、なら上級にしたろやないけ。
    わいのド根性を見せたるけぇのぉ』
    と漢弁(おとこべん)で言って移行を始めたの」
ライ坊「なるほどー。
    そういうきっかけだったのですね」
ルゥ坊「でもね、移行するって言っても、
    ボタンひとつ押せば切り替えができる、
    というわけじゃないのね」
ライ坊「そうなんですかぁ。
    どんなことをしなくちゃならないのですか?」
ルゥ坊「やり直し」
ライ坊「え?」
ルゥ坊「上級モードで一からやり直し。
    武将の所属や能力値、都市パラメータ等を
    同じ値にして、218年にまで時間を進める」
ライ坊「そ、それは……めちゃキツじゃないですかぁ」
ルゥ坊「だから、移行したくてもすぐにはしなかったの。
    投書を読んだ時の勢いで決意したのよ」
ライ坊「むむむ……。それは……。
    男らしいというか、ちょっと短絡的というか。
    でも、勢力の信望値とか、PKの機能では
    編集のきかないものもあるですよね。
    これはどうやって直したのですかぁ?」
ルゥ坊「そこでこれの登場。
    『三國志IXめもりえぢた〜』よ。
    これさえがあれば、たとえPKがなくとも
    都市や武将のパラメータを思うがままに
    変更できちゃうのよ〜」
ライ坊「わぁ〜すごぉい。やすーい」
ルゥ坊「……TVショッピングじゃないんだから。
    なお、このえぢた〜に関する説明はしません。
    興味ある方はGoogle等で検索してください」
ライ坊「Vectorとかでもダウンロードできるのです」
ルゥ坊「移行前の各データを表示させ、
    画面をキャプチャしておく。
    それを一枚一枚、BMP画像で残しておいて、
    それを見ながらえぢた〜に打ち込み、
    データを反映させる……とまあ、
    そういう地道な移行作業の結果なのよ」
ライ坊「ふぅん、暇だったのですねぇ」
ルゥ坊「暇って……。
    もうちょっと言い様がないのかしら。
    ま、そういうわけで、上級への移行には
    かなりの労力を費やしてるのね。
    ちょっとくらいはねぎらって欲しいかな」
ライ坊「移行に至る経緯と移行方法の説明は
    これでOKですね〜」

    ☆☆☆

ルゥ坊「じゃあ、次は……」
ライ坊「……お姉さまぁ」
ルゥ坊「ん、どうかした?」
ライ坊「移行方法はわかりましたです。この方法なら、
    武将の能力値等は全く同じに出来ますよね」
ルゥ坊「うん。全く同じにするのは大変だけどね」
ライ坊「じゃ、なんで私たちがいるのですかぁ?
    同じに出来るなら、同じ人が出るわけで、
    新しく出たりはしないのでは〜?」
ルゥ坊「あ、そうかそうか。それじゃ……。
    新武将と抜擢武将について説明するわね」
ライ坊「はぁい」
ルゥ坊「まず新武将。
    これは、一部入れ替えがあります。
    なぜそういうのがあるかというと、
    途中プレイしててふと思った
    『史実武将で出てない人がいるなぁ』
    ということを反映した結果です。
    史実武将を作成し、新たに入れています。
    そのため、一部ワリを食って削除された
    以前の登場武将もいたりします」
ライ坊「うわぁ。世知辛い世の中じゃけーのー」
ルゥ坊「新旧の新武将リストを見比べてもらえば、
    誰が消されて誰が追加されたかというのは
    わかると思います」
ライ坊「見比べるの面倒ですよぉ〜」
ルゥ坊「そんな意見もあると思いますので、
    金旋軍に所属している者に関しては
    作中で説明いたしますので、ご安心を」
ライ坊「……じゃ、私たちも新武将なのですか?」
ルゥ坊「のん。私たちは抜擢武将」
ライ坊「抜擢?」
ルゥ坊「抜擢武将は名前をいじれないの。
    だから、以前のを再現するのは無理。
    仕方ないので、新しい人にした訳ね」
ライ坊「それにしては、趣味に走ってませんかぁ」
ルゥ坊「顔グラはいじることができるから、
    好みのを持ってきたって感じね。
    ま、それくらいは許してあげなさい」
ライ坊「お姉さまがそう言うなら〜。
    ところで、新しい新武将の所属はどこに?」
ルゥ坊「基本的に、史実通りに所属させてるわ。
    魏なら曹操、呉なら孫権。
    蜀は領地支配してる饗援に」
ライ坊「それじゃ、馬騰が少ないのでは?」
ルゥ坊「馬騰軍にも何人か所属させてるし、
    各勢力で出た抜擢武将を何人か加えてる。
    だから、将の数はそんなに差はないわよ。
    以前と比べてみると、将が一番増えてるのは
    実は馬騰なのよね」

    ☆☆☆

ライ坊「では、上級モード、パラメータはそのまま、
    一部の武将については入れ替えがある、
    ということで全部おけーなのでしょうか」
ルゥ坊「ん、ちょっとまだ足りないかな……。
    それ以外にも、少しずつ調整してあるのね」
ライ坊「調整?」
ルゥ坊「ま、平たく言えば、金旋軍の弱体化、
    そして他勢力の強化、ってところかな」
ライ坊「具体的にはどんな事柄なのでしょう?」
ルゥ坊「さっきの武将の配置も含まれるんだけど。
    まず、人口と兵力、そして武将の数。
    これは一覧にしてあるので見てください」

移行前
勢力人口兵数武将
金旋2,610,000800,000111
曹操1,130,000210,00080
孫権960,000220,00078
饗援610,000200,00033
馬騰460,000190,00028
 
移行後
勢力人口兵数武将
金旋1,600,000600,000103
曹操1,200,000250,00092
孫権1,000,000250,00091
饗援650,000200,00063
馬騰550,000200,00061

ライ坊「大分違ってますです」
ルゥ坊「移行前はすでに金旋軍楽勝ムードだけど、
    移行後は有利は有利でも油断はできない
    レベルにまでなってると思うわ」
ライ坊「周囲が全部敵になったら大ピンチです」
ルゥ坊「ま、そこまでは行かないとは思うけど。
    流石に全部を相手にするほどバカじゃないわ」
ライ坊「ところで、移行前と移行後では
    人口と兵士、合わせて90万ほどの数が
    減ってますけど、この人たちは一体、
    どこに行ったのですかぁ?」
ルゥ坊「……知りたい?」
ライ坊「え? は、はい……」
ルゥ坊「……そう。知りたいのね。
    ところで、最近の食堂の献立なんだけど、
    肉料理が多いと思わない?」
ライ坊「そうですね。私はお肉だいすきなので
    とても嬉しいのですよ……ってまさか」
ルゥ坊「……そうなの。お肉が安いからよ」
ライ坊「そ、そうですよねっ。
    ただお肉の値段が安いだけですよねっ」
ルゥ坊「ふふふ、そうよ〜。
    安いから多く仕入れてるだけよ〜」
ライ坊「あ、あははは〜。
    ちょっと嫌な想像しちゃいましたぁ。
    値段が安いだけなのですね〜」
ルゥ坊「直接はそうなんだけどね。
    ……今、市場でお肉が安く出まわってるのは、
    在庫が大量にあるかららしいわよ」
ライ坊「……え?」
ルゥ坊「ちなみに政府筋によると、今年の家畜の数は
    前年比で95%程度なんだって。
    家畜の数は、実は減ってるのよ」
ライ坊「……ええぇっ」
ルゥ坊「売ってる人に何の肉なのか聞いても、
    全然教えてくれないのよね」
ライ坊「……ふえええぇぇぇっ」
ルゥ坊「家畜が増えたわけでもないのに、
    なんで在庫が増えるのかしらねぇぇぇ」
ライ坊ひええええぇぇぇっ
ルゥ坊「と、怖がらせるのはこれくらいにして。
    あと、変えたところといえば、官爵ね。
    金旋の王は同じだけど、
    その他は一律『公』にしてあります」
ライ坊「あ、だから魏とか呉とか涼とか
    その国の名前で呼んでいたですね」
ルゥ坊「そ、王や公というのは本来、奉じられた土地を
    頭に付けて『魏公』とか呼ぶものだから。
    そこらへんを考えて変えた訳ね」
ライ坊「かっかは楚王閣下と呼ぶべきなのですね」
ルゥ坊そぉうなのよ」
ライ坊「……普段シャレ言わない人がたまにポロリと
    言うと、その対応に苦慮しますです」
ルゥ坊「……いいわよ別に苦慮しなくても。
    言ってみて自分でもつまらないって思ったから。
    で、ちなみに。『国の王なら”陛下”でしょ』
    というご意見もあるかもしれませんが、
    ここでの『陛下』は皇帝を指しますので
    それ以外は『閣下』の呼称で統一してます」
ライ坊「皇帝陛下以外に陛下なんて言ったら、
    不敬罪に問われて、打ち首の上に縛り首、
    その上、島流しにまでされるですよ」
ルゥ坊「……その3つ、同時に成り立たないんだけど」

    ☆☆☆

ルゥ坊「他にもまだ違いはあるのよね。
    アイテムも、移行前とは大分違うわ」
ライ坊「具体的にはどんな感じなのですかぁ?」
ルゥ坊「大きく分けて二つあるわ。
    ひとつは、ほとんどのアイテムが発掘済、
    ということ。これは出た都市が所属する
    勢力の君主に集められてるわ」
ライ坊「君主が皆パワーアップしてるのですがぁ」
ルゥ坊「曹操なんか統率・知力・政治が100超よね。
    こんな風に君主を強くするためでもあるのよ」
ライ坊「本来のデータにはないアイテムも
    存在してますけど、これは何なのですかぁ?」
ルゥ坊「それは追加アイテムね。
    コーエーファンクラブ専用のツールで作った、
    オリジナルのアイテムなの」
ライ坊「そうなのですか〜。けっこう数ありますね。
    アイテムリストとかは作らないですか?」
ルゥ坊「それはおいおい、ということで。
    オリジナルアイテムについては、作中で随時
    紹介させていただきます」

    ☆☆☆

ルゥ坊「さて、最後にもうひとつの違う点。
    それは、異民族のことです」
ライ坊「異民族……?」
ルゥ坊「上級編スタート地点の218年4月では、
    北方の異民族、烏丸がすでに滅んでいます。
    まあ魏軍が長い戦いの末に打ち果たした、
    とでも思ってください」
ライ坊「異民族の数が減っちゃったわけですか」
ルゥ坊「ところがどっこい。異民族は4つのままです」
ライ坊「……4−1は4?」
ルゥ坊「4−1+1で4。つまりひとつ増えてるの。
    それが『倭』よ。東方に浮かぶ島国」
ライ坊「わー。倭ですか」
ルゥ坊「今のダジャレは聞かなかったことにしとく。
    なお、通常、倭を登場させるとその兵士数は
    50万とバカ多いんですけれども、ここでは
    10万程度に直しておきました」
ライ坊「それ、ちょっとズルくないですかぁ?」
ルゥ坊「見た目の問題よ。
    いきなり50万なんていても多すぎだから。
    その代わり、兵士数が戦い等で減ってきたら
    ちゃんと補充することにします。
    その補充分を含めた『見なし』の数では
    50万いることにしときますので」
ライ坊「つまりは、普段から50万も戦闘体勢で
    いるわけはない、ということなのですね?」
ルゥ坊「あら、たまには鋭いこと言うじゃない。
    そゆこと。要するに『予備役』扱いということで。
    兵士が減ってきたら招集されるのね」
ライ坊「新種の妖怪ですね。
    夜の気温を寒くして凍えさせる鬼」
ルゥ坊「はい? なにそれ」
ライ坊夜冷え鬼(よびえき)
ルゥ坊「……しょうもないダジャレは飛ばさないの」

    ☆☆☆

ライ坊「お姉さま、ひとつ疑問があるのですけど」
ルゥ坊「ん、何?」
ライ坊「私たちは何故こんなこと知ってるですか?
    普通の武将の立場ならゲームのことなど
    知るはずもないじゃないですか」
ルゥ坊「そーいうのを無粋なツッコミというのよ」
ライ坊ブス!? お姉さまひどい!」
ルゥ坊「あーもう、この子は……。
    ブスじゃなくて無粋ね」
ライ坊ブスいね!?
    ここからいなくなれってことですかっ!
    ブスは存在しちゃダメなのですかっ!?」
ルゥ坊「ちーがーうーっ! 無粋!
    人情の機微を解さない、という意味!」
ライ坊「それくらい知ってますよ。
    全くもう、お姉さまは冗談ってものが
    わかってませんねぇ」
ルゥ坊「…………」

 ボカッ

ルゥ坊「殴るよ」
ライ坊「な、殴ってから言わないでくださいよぉ!」
ルゥ坊「全くもう……真面目にやりなさい」
ライ坊「はぁい……」
ルゥ坊「それじゃ、ちゃんと理由を説明するけど。
    私は魯圓圓であって魯圓圓ではないの。
    いわば彼女の影に潜む存在なのよ」
ライ坊「えっ!? 影に潜む存在……?
    では、今のお姉さまは人ではないのですかっ。
    もしかして妖怪変化!?」
ルゥ坊「そういう言い方されるとムカつくわね。
    あなただってそうなのよ?
    今のあなたは、雷圓圓の影の者なの」
ライ坊「ええっ……し、知らなかったですよ。
    私がそんな得体の知れないものだったなんて。
    ああっ、ゲシュペンスト崩壊〜」
ルゥ坊「それをいうならゲシュタルト崩壊じゃない?
    亡霊が崩壊してどうするの」
ライ坊「影……なのですかぁ、私は。
    赤い仮面は謎の人〜♪」
ルゥ坊「そういう昔の歌を出すと、リアルタイムで
    見てた世代だと思われるからやめときなさい」
ライ坊「Loveサバイバー♪ Loveサバイバー♪」
ルゥ坊「それは確かに世代は合ってるけど、
    見てはいなかったでしょ。
    ……ま、そういうわけがあって、私たちは
    いろいろ知り得ることができるわけね」
ライ坊「ふむふむ。だから魯圓圓・雷圓圓ではなく、
    ルゥ坊、ライ坊なのですね。
    ということは、リプレイ本編での彼女たちは、
    ここでの知識など少しも知ってはおらず、
    普通の武将として生きるということですか?」
ルゥ坊「非常に説明くさい言い方だけど、そうね。
    性格などはほとんど同じなんだけど。
    存在としては別になるわけ」
ライ坊「なるほど〜。苦しい言い訳ですね」
ルゥ坊「言い訳って言うなっ」

    ☆☆☆

ルゥ坊「ま、こんなところかしら。
    なお、コラムの司会も私たちが務めます。
    今後もよろしくお願いします」
ライ坊「よろしくお願いしますのです」
ルゥ坊「では、今回はこれでさよなら〜」

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