○ 第一章 「韓浩 陳留ニテ立志シ鍛錬ス」 ○ |
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194年、10月。場所は陳留。 韓浩は、曹操に仕えて2年目を迎えていた。 「兄上……お達者だろうか」 韓浩には韓玄という兄がいた。別れ別れになっていた兄は、今は荊州の劉表に仕えていた。 「……ちゃんと仕えているのだろうか? 失敗とかしていないだろうか」 韓浩の記憶にある兄は、何事もうまくやれない不器用な姿しかなかった。 だが、韓浩はそんな兄をずっと慕っていた。 昔から、誰かに仕えるなら兄の韓玄に仕える、といつも言っていたのであった。 今は曹操に仕える身ではあったが、兄を慕う気持ちには変わりは無い。 韓浩は空を見上げ、雲の流れを見ていた。 「今は乱世だ。李[イ寉]のような私利私欲のみの小人でさえ帝を擁し長安にいる……。 いや、李[イ寉]だけじゃない。他にも暗愚な者が治めている国は多い。 ならば、そこに我が血筋が治める国があってもおかしくはないはず」 韓浩は、ひとつの答えを見つけたようだった。 「漢建国に尽力した我が祖先、韓信公の威光を、今一度世に見せ付けてやる」 兄韓玄を君主にし、その元で働く。 今こそ、漠然と生きていた韓浩が人生の目標を手にした瞬間だった。 韓浩(31歳、独身&童貞)は己の信じた道を歩み始める。 韓浩「童貞云々は関係ないゴルァ(TдT)」 韓浩「さて、私の初期能力ですが、 武力:67 知力:76 政治:81 魅力:63 ……と、なかなかに高い。兄上との差に驚かれる方もいられるかもしれません。 この能力の高さは、正史にて屯田制の施行に尽力したから、と思われます。 しかし、兄上を助けるにはまだ不十分。特に戦争では武力が物をいいます。 武力を中心にもう少し鍛える必要があるでしょう。 特技は、一騎・修復・罵声と少なめ。これでは兄上を補佐する上で役に立たない……。 よって、最初は曹操様の元に留まり能力アップと特技習得に努め、 折を見て独立し兄上を我が陣営に引き入れることにしよう。 では、我が人生の始まりです。ご先祖様、我々兄弟を見守っていてくだされ」 ■194年10月 韓浩「まずは、兄上にお手紙でも出そう。長らく音信不通だったし」 My Dear 兄上 私、兄上のことが好きです。大好きです。 いつも兄上のことを思って夜も眠れない日が続くんです。 私、兄上のためなら全てを捨てる覚悟もあるんですよ。 今は全てを語れないけれど、いつか時が来たら話しますね。 では、またお手紙書きます。 あなたの可愛い弟 韓浩より 韓浩「これでよし。いつか時が来た時には兄上にも決心してもらう必要がある……。 まだ詳細は話せないけれど、私が兄上に期待してることは知っていてほしいからね。 この手紙をポストにポイ、と」 ※この時代にポストはありません。 後日、韓玄より返信がきた。 韓浩「なになに…… 『お主がそこまでワシのことを思っていたとは。 そんなふうにしてしまったのはワシの責任かもしれん、今度直接会って話をしよう』 ……とな。いけない、兄上にいらない心配を掛けさせたかもしれない。 あまり気負わないように、もう一度手紙を書こう」 拝啓 兄上 悩む心配はありません。全て私にお任せして欲しいのです。 私は自らを鍛えて、いつしか兄上を迎えに行きますから。 兄上は身体の力を抜いて、ただそこにおられるだけでよろしいのです。 では、身体に気をつけて下さいね。 ゆあぶらざー韓浩より(はぁと) 韓浩「これをポストにポイ、と。 ……ん? あそこを行くは典韋どのではないですか。典韋どの〜」 典韋「おや、韓浩どの。どうされた」 韓浩「いえ、姿が見えたので……少しお話でもどうですか?」 2人はしばし話に花を咲かせる。 韓浩「典韋どのは実に武勇に優れてますね。どうです、私の武力の師になってくださいませんか」 典韋「ほう、ワシを……良かろう、いつでも訪ねてきてくだされ」 韓浩「ありがとうございます!」 韓浩「典韋どのと同じ陳留にいれたのはラッキーだった。 しばらくは典韋どのを師に、武力を鍛えるとしよう」 ■194年11月 韓浩「典韋どの! 私を鍛えてください!」 典韋「わかった韓浩! ビシビシ行くぞゴルァ!」 韓浩鍛錬中...しばらくお待ちください。 韓浩「ふう、私の武力も上がったようだ。さすが典韋どの、教え方が上手い。 錆びた刀で木を斬れと言われた時は困ったが、やれば出来るものだな。 ううむ、この成果を試してみたいものだ」 住民「韓浩様、山賊が出て困ってるんですが……」 韓浩「山賊か、ちょうどいい。私に任せておきなさい」 山賊「グヘヘヘヘ、姉ちゃん茶でもしばきにいかへんかー」 村娘「い、いやですぅ。やめてくださいですぅ」 韓浩「そこな山賊! 私が退治してあげましょう!(フッ決まった)」 山賊「誰だてめえ! オカマみてえな言葉遣いしやがって!」 韓浩「(プチン)誰がオカマだー!」ドカッ 韓浩は見事、山賊を退治した。 韓浩「ぶ、無事ですか、おぜうさん。よ、よよよろしければ少しばかり私と……」ドキドキ 村娘「……あっ彼だわ、それではありがとうございましたー」タッタッタ 韓浩「あっ、あー……行ってしまった……彼氏付きかぁ、ちぇっ」 ■194年12月 韓浩「初めて曹操様から、仕事の依頼を受けた。私も政治が得意だし、今後も続きそうだな」 この読み通り、この後の月からずっと曹操から治安・商業・開墾などの依頼が続くのであった。 そして鍛錬。 韓浩「典韋どの! 武力を鍛えてください!」 典韋「ようし、それじゃ今日はこの煮え湯の中の銅銭を拾ってもらおう!」 韓浩「グハッ」 そしてお手紙。 韓浩「さて、今月も兄上に手紙を出すか」 拝啓 兄上 今日はひとつ私の悩みを聞いてほしいです。それは、まだ私が童貞だということです。 この歳まで彼女など出来ず、悶々としたものを心に溜め込んでおります。 兄上は遊びは上手でしたね。ナンパの仕方など教えてほしいのですが。 韓浩「お、返事が来た。なになに……。 ナンパはノリの良さと押しの強さ! そして一番大事なのが断られてもメゲない精神力じゃ! それでもダメなら今度会った時にいいところに連れてってやる! ……か。そうか、女性を怖れていてはダメなんだな」 韓玄「浩のやつ、童貞だから変な気になるんじゃな。 今度会いに行ったときは風俗でも教えてやろう」 韓浩の脱童貞なるか。こうご期待。 ■195年1月 韓浩「今月の曹操様の依頼も果たしたし、修行に励むぞ!」 典韋「おう韓浩、今日はこの絶壁の滝に上から飛び込んでもらおうか」 韓浩「う、うぐぅー」 韓浩「さて。兄上や典韋どの以外の方とも親交を結ばないといかん。将来のためにも」 韓浩は曹操の軍師である荀ケに手紙を送った。 荀ケ「韓浩どのは頭が切れるな……(感心している) しかしたまに違うところが切れるような感じもするな」 韓浩「兄上にも手紙を出すかな……そうだ、今回は修行の内容でも書いてみるか」 拝啓 兄上 私は最近、武力の修行をしております。 錆びた刀を木を斬ったり、煮え湯の中の銅銭を拾ったりと 内容はキツイですが、これも兄上のためと思い頑張っております……。 韓浩「お、兄上から返事だ。 『こちらも元気でやっている。次に会う時が楽しみだ』 楽しみだ、か。兄上も私のことを頼もしく思ってくれているのだろう。嬉しい……」 韓浩は手紙を見て、嬉し涙を流した。 当の韓玄は……。 韓玄「フハハ、浩の奴、面白い芸を身につけたようだのう。 街頭で見せればワシの小遣いぐらい稼げそうじゃ」 曲芸師韓浩、誕生? ■195年2月 典韋「邪魔するぞ、韓浩」 韓浩「こ、これは師匠! わが家へ来てもらえるとは!」 典韋「ああ、今日は鍛錬するわけではないからそう畏まらなくてもいい」 韓浩「はっ師匠、承知いたしました!」 典韋「(どうもこの御仁は染まりやすいタイプのようだな)」 典韋をもてなす韓浩。 師匠との友好も深まり、韓浩の自らを鍛える計画はうまくいっているようだった。 しかし翌月、その計画を見直す出来事が起こるのである。 ■195年3月 韓浩「……本当ですか師匠!?」 典韋「うむ、曹操様たってのご希望でな」 典韋は、曹操の命令で許昌へ異動になったのだった。 韓浩「師匠がいなくなったら、私の武力鍛錬は……」 典韋「すまん韓浩。ワシも究極奥義を伝授していないまま行くのは忍びないのだが……。 君命には逆らえん、察してくれ」 韓浩「……わかりました」 典韋は許昌へと去っていった。 韓浩「師匠が人事異動でいなくなってしまうとは……鍛錬計画を見直さねばなるまい」 このとき、思わぬ来訪者が現れた。 韓浩「兄上が参ったと!?」 韓玄「ガハハ、かわりないようで何よりだな、浩」 韓浩「あ、兄上こそ……お達者で」 韓玄「何を目を潤ませておる。言っておくがワシはそっちのケは無いぞ」 韓浩「あ、いえ、ただ久しぶりの再会に感激しているだけですよ」 韓玄「ああ、そうじゃそうじゃ、お主に北平の情報を教えてやろうぞ」 韓浩「北平……ですか。私としてはナンパの方法のほうが知りたい……」 韓玄「ん? 何ぞ言うたか?」 韓浩「いえ、何も」 ■195年4月 韓浩「武力鍛錬のために、新たな師匠を作らねばならない。 しかし、この陳留にいる師の候補は1人しかいない……その方と友好を深めておかねば」 韓浩は、ある人物の館へと入っていった。 曹操「おや韓浩ちゃん、いらっしゃ〜い♪」 韓浩「曹操様、ご機嫌麗しく……」 曹操「機嫌ならいいわよぅ、韓浩ちゃんまで遊びに来てくれるんだから。 そうだ、新しく配下になった伍習ちゃんがいるんだけど、会わせてあげるわね♪」 韓浩「は、はい(苦手だ、この人……)」 なぜかオカマ言葉になっている曹操であった。 ■195年5月 襄陽にいる韓玄が訪ねて来た。 韓玄「おう、浩。会いにきたぞ」 韓浩「兄上?」 韓玄「酒でも酌み交わそうかと思ってな。ホレ、酒と肴も持参じゃ」 韓浩「それはそれは……しかし良いのですか、そう何度も城を空けて遊びに来たりして」 韓玄「なァに、ワシがおらんでも誰も困らんわい」 韓浩「なるほど、それもそうですね」 韓玄「……そこで納得すんなゴルァ(TдT)」 韓浩「曹操様、武力の鍛錬をしたいのですが……」 曹操「あら韓浩ちゃん、よい心がけね。じゃ、奥の部屋にいらっしゃい♪」 韓浩「お……奥の部屋? なぜに?」 曹操「いいからいいから♪ ホラ、はやくぅ」 韓浩「わ、わわっ! 待ってください、心の準備がっ」 武力が上がった。 しかし大切なものを失った。 ■195年6月 曹操「あらー韓浩ちゃん、あんたも好きねぇ」 韓浩「いや、ですから鍛錬を……」 曹操「うふふ、そんなことはいいから。いらっしゃい」 韓浩「は、はい……お願いします」 武力が上がった。 韓浩は新しい境地に至った。 195年の秋。 漢詩大会が行われることになった。 韓浩「この私が漢詩大会に呼ばれるとは……。曹操様の覚えがめでたい、ということなのかな。 ……何か複雑な気分」 曹操「みんな、期待してるわよ♪」 韓浩「き、緊張してきた……ドキドキ」 使者「次は韓浩様です」 韓浩「はいっ! え、えーと『李[イ寉]は献帝が逃げないように甥の李暹に見張らせた』」 陳矯(審査員)「韓浩さん、それは漢詩ではなくて監視です」 韓浩「あ、ああ、はひー」 李典(審査員)「あとは韻を踏んでさえいれば……」(ホントカヨ) 荀ケ「それでは、最後は私ですね。…………(朗々と詩を詠う)」 陳矯「さすがは荀ケどのだ!」 優勝者は荀ケに決定、漢詩大会は終了した。 曹操「荀ケちゃん、後でご褒美あげるからいらっしゃいね♪」 荀ケ「は、はい」 韓浩「うーん。悔しいような、ホッとしたような……」 ■195年7月 曹操「韓浩ちゃん、頑張ってるみたいだから四品官にしちゃうわね♪」 韓浩「あ、ありがとうございます」 曹操「これからも私のために頑張って♪ ちゅっ♪(投げキス)」 韓浩「は、はひ」 以降、この年の12月まで韓浩は曹操に師事し、武力・知力を鍛錬するのであった。 ■韓玄の放蕩日記 9月に、厳白虎が王朗に攻められて滅んだようだ。 他の国も小さな小競り合いはあるようだが、開始当初からあまり変わってはいない。 劉表様や劉璋が空白地をいくつか落としていることくらいかの。 まあ、ワシにはあまり関係ないことじゃて。 さて、今日はどこの風俗に行こうかのぅ。 そうじゃ、趙姫ちゃんのフィンガーテクで逝かせてもらおうかの♪ (襄陽の歓楽街へスキップで向かう韓玄であった) ■196年1月 曹操「韓浩ちゃん、頑張ってるわね。そんな頑張り屋さんに 青[金工]の剣あげちゃうわね♪」 韓浩「え、本当ですか!? ありがとうございます!」 韓浩はセイコウの剣を貰った。武力+10のすんばらしい剣である。 韓浩「なんて素晴らしい剣なんだろう。セイコウの剣か……。 ……この剣持ってればセイコウ出来て脱童貞、とか出来ないかなぁ」 できません。 (意味が判らない人は「セイコウ」で辞書を引こう) 韓浩「……鍛錬は続けているが、いまだ特技は少ないな。 聞くところによれば、特技は師事せず自分だけで鍛錬すれば身に付くとか……よし」 曹操「あらっ? 韓浩ちゃん、今月は鍛錬しないの?」 韓浩「曹操様、すいません。少しの間一人でやってみようと思いまして」 曹操「えー! つまんないわよー」 韓浩「すいません、特技が欲しいので」 曹操「ぷぅ……」(顔を膨らませたまま去る) 韓浩「ご機嫌損ねたかな……しかしこれも我が目的のため、仕方ない」 韓浩は一人で陳留の山奥に篭り、刀で滝を斬る修行をしたという。 これにより、韓浩は「鍛錬」の特技を身に付けたのである。 韓浩「これで今後の鍛錬の効果があがる〜。イエーイ」 ■196年2月 曹操「韓浩ちゃん、生産やってくれない?」 韓浩「は、生産ですか? 曹操様」 曹操「そうそう」 韓浩「(……今のはシャレかな)わかりました、やってみます」 鉄甲を生産。 曹操「あ、じゃあそれ韓浩ちゃんにあげるわね♪ 戦争で役立てて」 韓浩「鉄甲を!? ありがとうございます!」 韓浩「鉄甲をいただいたということは、戦争での活躍を期待されている ということなんだろうな……こうしてはいられない、鍛錬だ!」 韓浩は焼けた地面の上を裸足で歩く修行をしたという。 これにより、韓浩は「行動」の特技を身に付けたのである。 韓浩「やった! これでより多くの鍛錬ができるようになる…… 兄上待っていてくだされ、この韓浩、誰にも負けない将になってみせます!」 その頃の韓玄。 韓玄「酒はー飲め飲めー♪ 飲むならばー♪ 飲んでー飲んでー飲まれてー飲まれてー♪」 [萠リ]良「韓玄どの、ちと飲みすぎでは…」 韓玄「なァに、心配ないわー。わしゃービア樽じゃからのー」 [萠リ]良「は、はあ。そうなんですか(ビア樽って何なんだろう)」 韓玄「…誰がデブ樽じゃ!」 [萠リ]良「そんなこた言ってませんよー」 韓玄「ワシを誰だと思っとるんだ! 天下の韓玄様じゃぞー! それをどいつもこいつも軽んじやがって……」 [萠リ]良「(ううっ誰か助けてー)」 ■196年3月 曹操「韓浩ちゃん、商業開発やって♪」 韓浩「あのぅ……申し訳ないんですが、兵の訓練をしたいんですよ」 曹操「あら、そう? じゃあ商業開発は別の人にやってもらって……訓練、やってね」 韓浩「わかりました」 韓浩「ふう、ご命令を拒否なんて初めてしたものだから、緊張した……」 兵士「あ、韓浩様。訓練をしてくださるそうで」 韓浩「うん。兵を預かって以来、全然訓練してないからね。鍛えるぞ!」 兵士「はっ! 了解であります!」 韓浩「じゃ、まずは錆びた刀で木を斬るように」 兵士「(゚д゚)ハァ?」 韓浩「荀[或〃]どの、お邪魔します」 荀[或〃]「おやおや、韓浩どのが訪れるとは珍しいですね。いかなる御用向きですか?」 韓浩「いえ、今日は荀[或〃]どのの『王佐の才』についてお聞きしたく参った次第です」 荀[或〃]「ははは、私が話すようなことはありませんよ。 郭嘉どのや他の人に聞いた方がよいのではないですか?」 韓浩「謙遜を。我が軍の軍師である荀[或〃]どの以外にこのことを聞ける人はいません」 荀[或〃]「いつになく真面目ですね」 韓浩「そりゃ、私にも志がありますから」 荀[或〃]「そうですね……さわり程度でしたらご教えしましょう。 さすがに全てを話して、取って代わられても困りますからね」 韓浩「ありがとうございます!……あ、それからもうひとつ教えて欲しいんですけど」 荀[或〃]「何でしょう?」 韓浩「彼女の作り方など知っておりましたら、ご教授いただけませんか?」 荀[或〃]「それは正に郭嘉どのに聞いた方がよろしいでしょう……」 ■196年4月 曹操「韓浩ちゃん、何だかたくましくなったわね……頑張ってる証拠ね。 ご褒美にネ卑将軍にしてあげる♪ これからも頑張って」 韓浩「あ、ありがとうございます!」 曹操「なんなら、私も修行を手伝ってあげま……」 韓浩「いえ、結構です」 曹操「ぷぅ」 曹操「韓浩ちゃん、商業開発やってね」 韓浩「うーん、訓練をやりたいけど……わかりました」 韓浩「訓練したいよー。兵士が1万を超えてるというのに、1度しか訓練してないじゃないか……。 これでは戦になっても活躍できない。どうしたらいいだろう」 兵士「韓浩さまー。商業の仕事終わりましたよー」 韓浩「あ、終わった? じゃあ皆は休んでてね」 兵士「韓浩様はどちらへ?」 韓浩「修行です」 兵士「好きですね……」 韓浩「よし、今日はこの湖で修行だ! 限界になるまで潜水する!」 どっぽーん! チクタクチクタク…… 韓浩「……ぷはぁぁぁ! く、くるちかったにょー。 何かが引っかかってなかなか水面まで上がれなかったにょー」 韓浩の身体には、無数のコンブが巻きついていた。 この修行により、韓浩は「鼓舞(コブ)」の特技を身に付けた。 韓浩「只今帰ったにょー。今日の晩ご版はこの昆布でコンブ飯にするにょー」 下男「旦那様……酸素欠乏症ですか?」 ■196年5月 曹操「韓浩ちゃん、治安やって♪」 韓浩「いえ、今回はお断りします」 曹操「ええっ!? いつも素直な韓浩ちゃんが……もしかして反抗期!?」 韓浩「違いますよ。兵の訓練したいんです」 曹操「そう……そうなの」 韓浩「(今のシャレ?)」 曹操「じゃあ、訓練やって。それならいいでしょ?」 韓浩「わかりました」 韓浩「うーん、やっぱり断っちゃうと気まずいな……最初から訓練をやらせてもらえないものか」 李典「何を言ってるんですか、韓浩さん」 韓浩「あれ、李典さん」 李典「政治の高いあなたが内政を任されるのは当然でしょう。 内政やりたくてもできない私と比べればよっぽど恵まれてますよ」 韓浩「それはそうなんですけど……私にも目標というものがありますし」 李典「そうですか。それなら、こうしましょう」 韓浩「はい?」 李典「私が許すかわりに、あなたは政治について教えてくれる、ということでどうでしょう」 韓浩「どうでしょう、って。なんでそうなるんですかー」 李典「私が政治能力を鍛えたいからです」 韓浩「はあ」 訳が判らないが韓浩は李典に政治を教えた。 ■196年6月 曹操「韓浩ちゃん、開発やって」 韓浩「すいません、今回もちょっと……」 曹操「あっそ。じゃあお好きになさい(ぷぃっ)」 韓浩「あうう。嫌われてしまったかなぁ」 兵士「韓浩様、訓練ですかー」 韓浩「うむ。今回はこの煮立った鍋の中の銅銭を拾うように」 兵士「(゚д゚)ハァ?」 韓浩「さて、たまには武力以外も鍛えねば。知力を鍛えるぞ。 えー『子曰く、春は曙、夏は武蔵丸。秋は貴ノ花、冬は寺尾』。 この意味は『曙は春場所しか活躍できず、暑い夏は武蔵丸が強い。 秋になって貴ノ花が本領を発揮するであろうが、冬には寺尾よ頑張れ』 つまりは寺尾を応援する言葉である、と」 韓浩の知力が上がった。 ■196年 秋 使者「韓浩様、我が軍の豪傑を集めての一騎討ち武術大会が開かれます」 韓浩「へぇ〜。教えてくれてありがとう。ちなみに典韋師匠のオッズは?」 使者「いえ、私が来たのは大会への出場依頼のためなんですが……」 韓浩「へ? 私が出るの? 典韋師匠となんて比べ物にならないですよー」 (韓浩:89 典韋:97 ※武器修正値プラス) 使者「そりゃ典韋どのと比べれば見劣りしますが、韓浩様もなかなかのものだと思いますよ」 韓浩「そうですか……私もそこまで認められるようになったんだなぁ」 使者「で、出場します? それとも辞退?」 韓浩「出ます出ます!」 郭嘉「さぁーやって参りました『第一回チキチキ!曹操軍一騎討ち大会』! 実況は私、郭嘉奉孝がお送り致しますので、ヨロシクゥ! さあ、初代優勝者は誰になるのでしょうか!? どう見ますかアデランスの文若さん?」 荀ケ「誰がアデランスですか」 郭嘉「冗談です。で、どうでしょうか」 荀ケ「そうですねぇ、典韋どのと許[ネ'者]どのが一歩抜きん出ているという感じですねぇ。 ただし、両者のいるAブロックに強豪が固まり、Bブロックが手薄になっています。 準決勝で怪我などすると、Bブロックの選手が金星を挙げることもありえますよ」 郭嘉「なるほど、なかなか見所がありそうですね。それでは一騎討ちファイト、レディーゴー!」 ワーワーワー ワーワーワー 郭嘉「夏侯惇VS許[ネ'者]、勝者は許[ネ'者]に決定!」 韓浩「な、何だか場違いな場所に来てしまったような……」 典韋「おう、韓浩。お前も出場するんだな。ワシはAブロック、お前はBブロックか」 韓浩「師匠の試合は次ですね。夏侯淵どのが相手とか」 典韋「うむ。韓浩も勝ち上がって決勝まで来い」 韓浩「は、はい。やれるだけ頑張ります」 ワーワー 郭嘉「おーっと典韋、自慢の双戟をふるい、怒涛のラッシュで夏侯淵を撃破だーっ!」 韓浩「さすが師匠……私も弟子として恥ずかしい試合はできないな」 郭嘉「さて、第3試合は韓浩VS楽進です!」 荀ケ「ここ2年で急成長した韓浩どのの戦いぶりが見物ですね」 楽進「韓浩どの、手加減はしませんぞ! レディー、ゴー!」 韓浩「よく考えたら私は一騎討ち初めてじゃないか……どう戦えばいいんだろ。うりゃ!」スカ 楽進「どうした韓浩どの、その程度ですかな!? ホレホレホレ!」 韓浩「えーい、こうなったら強気で行ったれ! ていていてい!」 楽進「な、なんとぉー!」 郭嘉「おおーっと韓浩、典韋ばりのラッシュで楽進を退けたぁーっ! 韓浩の勝利だーっ!」 第4回試合は呂虔VS曹仁、曹仁が勝ち。 次の準決勝は、典韋VS許[ネ'者]は激闘の末、典韋が勝利した。 そして……。 韓浩「どりゃあうぁぅあー」 曹仁「バカなーっ!?」 郭嘉「おおーっと、韓浩の大技が決まったぁ〜っ! 曹仁ダウーン!」 荀ケ「僅差でしたが、韓浩どのの気迫が上回った感じでしょうかねぇ」 韓浩「やった! 決勝進出だ!」 そして決勝。 典韋「こうして韓浩と手合わせできるとはな」 韓浩「よろしくお願いします、師匠!」 典韋「手加減はせんぞ! レディーゴー!」 郭嘉「おーっと両者とも強気攻撃の応酬だーっ!」 荀ケ「しかし、パワーの差は歴然としてますねぇ。典韋どのが押しまくってます」 典韋「ホレホレ! お前の力はその程度か!」 韓浩「くっ流石に強い! しかし、主人公はこんなところで負けはしない! 必殺技で逆転だ!」 郭嘉「おーっと韓浩、大技狙いに行ったーっ!」 典韋「甘いわ、このバカ弟子がぁぁぁぁ! どりゃあああ!!」ブス 韓浩「ギャース!」 優勝者は典韋に決まった。 典韋「韓浩よ、現実は厳しいのだ」(くうぅ俺様イカスー) ■196年7月 韓浩「ふぃー。やっぱり師匠は強いなぁ。まあ準優勝でご褒美も貰っちゃったし、よしとするか」 商人「安いよ安いよー。おっ、そこのカッコイイ旦那。どうです、いいアイテムありまっせ」 韓浩「カッコイイ?」 商人「そ、カッコイイ旦那」 韓浩「どれくらいカッコイイ? 彼女できそう? ファンなら何人いそう?」 商人「……」 韓浩「なぜ黙る」 商人「え、ええと、この書物なんていかがですか? これを持つだけで富豪になれますよ?」 ●オリジナルアイテム紹介 「中庸」 カテゴリ:論文 効果:政治+5 特技:富豪 孔子の孫、子思の著。中庸の徳と「誠」の哲学を説く。四書の一つ。 韓浩「……なんで孔子の孫の教えで富豪になれるんだ?」 商人「さあ……まあ、そんなことどうでもいいじゃないですか。いりませんか?」 韓浩「それ、戴こうか」 商人「へい、ありがとうござい」 「中庸」を購入し、『富豪』の特技を得た。 韓浩「訳わからんけど、まあ得した気分だな。さて、知力の鍛錬でもするかー」 ■196年8月 曹操「韓浩ちゃん、ちょっといらっしゃい」 韓浩「は、はいっ何でございましょう!?」 曹操「……何を硬くなってんのよ。今日は韓浩ちゃんに偏将軍の位をあげようと思ったのに」 韓浩「へ?」 曹操「ん」 韓浩「……将軍?」 曹操「そうそう」 韓浩「(今のもシャレかな)あ、ありがとうございます」 曹操「というわけで、反抗期は終わりにしてね」 韓浩「別に反抗期でもないんですが……わかりました」 曹操「じゃ、商業よろしくね」 韓浩「はーい」 韓浩「商業商業と。街を見て回ろう。 ハッ? あ、あそこでお供を連れてお買い物をなさっている綺麗な女性は誰? 親しみを感じさせる笑顔の中にも気品と色気がある……。モロ私の好み……。 歳のころは20代後半、見た感じ人妻っぽいが……。 おおっ、こちらに歩いてくる!? 私を見て微笑んでいる!? こ、これは、もしかして私にも春が!?」 女性「すいません、韓浩様ですわね?」 韓浩「はっははははいー」ドキドキ 女性「いつも夫がお世話になってます」 韓浩「へ? 夫?」 卞氏「申し遅れました、わたくし曹操孟徳の妻で卞氏と呼ばれております」 韓浩「あ、そうなんですか。やっぱり人妻なんですか……。 って曹操様の妻!? マジ!? だって曹操様ってオカ……げふんがふん」 卞氏「ええ、マジですよ。確かにあの人、変ですけど」(にっこり) 韓浩「あっもしかして今話題の仮面夫婦とかSEXレス夫婦とか……」 卞氏「いえ、9歳と4歳になる子がいますよ」 韓浩「ガーン!」Σ( ̄ロ ̄;) 韓浩「『あの』曹操様にさえ奥さんいるのに……私には誰もいないのか……。 ええい、こうなったら誰でも構わないっ。 あ、そこのお嬢ちゃん、お兄さんといいことしない?」 幼女「あ、おじちゃん韓浩様だねっ。強そうだねー」(←ホントに言う) 韓浩「お、おじちゃん……」(; ̄Д ̄)フラフラ……バターン! ■196年9月 曹操「韓浩ちゃん、商業よろしくね」 韓浩「はぁい……」 曹操「元気ないわね?」 韓浩「あ、別に、何でもないです……そういえば曹操様の奥さんって綺麗ですよね」 曹操「そうでしょー。私の自慢のひとつなのよねー、ってどっちの方? 丁ちゃん? 卞ちゃん?」 韓浩「2人もいるんですか」(;´Д`) ※実際にはもっといたはずです。 韓浩「ふう、仕事終わり……。さあ、今月も鍛錬やらないと。今日は……アレをやるか」 荀ケ「……何やってんですか、韓浩どの」 韓浩「おや……荀ケどの。これは修行ですよ」 荀ケ「自分には、変なポーズとったまま寝ているようにしか見えないんですが」 韓浩「いえいえ、これは『ヨガ』といって、 この特殊なポーズを取り続けることにより鍛錬になるんですよ」 荀ケ「そうですか。でも近くを通る民は変な目で見てますよ」 韓浩「……そういう視線に耐えるのも修行のうちです」 荀ケ「ああ、そうなんですか。ようするにアレですね」 韓浩「アレとは?」 荀ケ「韓浩どのはマゾなんですね」 韓浩「違います」 この修行により、韓浩は「穴攻」の特技を身に付けた。 荀ケ「『恥ずかしい!穴があったら入りたい!』とそういうわけですな」 韓浩「違います」 ■196年10月 曹操「韓浩ちゃん、商業開発よろしくぅ」 韓浩「わかりました〜」 ■196年11月 曹操「韓浩ちゃん、商業開発よろしくぅ」 韓浩「わかりました……なんか同じようなことがすぐ前にあったような」 曹操「韓浩ちゃん、それは『デジャヴュ』というものよ♪」 韓浩「ひでぶ? 秘孔でも突かれましたか?」 曹操「デ・ジャ・ヴュ、だってば。あたかも前に経験したことのように錯覚すること」 韓浩「錯覚ですか? そうでもないような気が……」 曹操「まぁ、私としては『前世に韓浩ちゃんと愛し合っていた時の記憶』 であっても構わないんだけどぉ」 韓浩「遠慮しときます。やっぱり錯覚ですね」 ■196年12月 曹操「韓浩ちゃん。威西将軍にしたげる〜♪」 韓浩「あ、ありがとうございます」 お友達リストを見ていた韓浩。 韓浩「……お、公孫[王贊]配下の荀攸どのが忠誠低そうだな。 荀ケどのの甥でもあるし、曹操様に推挙してみよう」 曹操「荀攸ちゃんね……脈はありそうね」 韓浩「そりゃ生きてますから当然ですよ」 曹操「韓浩ちゃん、ボケても似合わないわよ」 韓浩「うにゅう」 荀攸「ふむ……私が曹操様の元へ?」 韓浩「そうです。叔父の荀ケどのもいますし、曹操様は才能ある方を優遇します(変な人だけど)」 荀攸「どーしよっかなー」 韓浩「曹操様に仕えれば3時にはオヤツが出ますよ」 荀攸「そうなんですか!わかりました、曹操様にお仕えいたしましょう」 こうして、韓浩は初めて推挙を成功させた。 韓浩「曹操様に商業を頼まれたがきっちり仕事したし、今月も修行するか。 ……たまには魅力でも磨こう」 韓浩は鏡に向かってウィンクやセクシーポーズを取る修行をしたという。 これにより、韓浩は「乱射」の特技を身に付けたのである。 韓浩「よぉし、この特技で女の子のハートを射抜いてみせる!」 できません。 ■197年初頭の状況 韓浩 34歳 所在:陳留(曹操配下) 階級:四品官 将軍:威西将軍 武力:93(+10)青コウの剣 知力:81 政治:87(+5)中庸 魅力:69 特技:一騎・修復・乱射・鼓舞・罵声・穴攻・行動・鍛錬・(富豪) 友好:韓玄・典韋・曹操・荀ケ他、曹操配下の将 勢力状況:李[イ寉]、劉表、劉璋、士燮などが空白地に勢力を伸ばす 厳白虎が滅んでいる他は初期状態とあまり変わりは無し もうしばらく鍛錬の日々が続きそうです。(というか続きます) 頑張りマース |