恥ずかしい告白

written by 李俊



俺は立ち続けた。

仕事はずっと立ち続けるものだったし、電車がいくら空いていようとも俺は常に立っていた。


食事の時もいつも立っていた。

朝はおにぎりやパン、昼は立ち食いソバ、夜は毎晩パーティーでの立食…。

座って食った事など、遠い昔の思い出でしかない。


寝る時も立っていた。いや、ぶら下がっていたというべきか?

寝袋を天井から吊るし、まるでミノムシのように、俺は寝ているのだ。


どうだ、なぜ俺が立っているか、わかるか?

…わかるまい、貴様のような平凡な一般市民にはな。


くっ…来てしまったようだ。忌まわしき時間が。

そう、俺が唯一座る時だ。

よかろう…俺がなぜ立ち続けるのか、貴様にだけ特別に教えてやる。



実は…俺は「ぢ」なのだ。それも悪性の。



うっ…!

も、もう限界のようだ…。

これから、俺の地獄のような時間が始まるのだ…。



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