ゴノレゴ1.3
written by 李俊


彼のコードネームはゴノレゴ1.3。
様々な依頼を受けるプロのスナイパー(狙撃手)である。
依頼となれば親でも撃つ、「冷酷非情」な仕事人だ。
今日も彼の元へ依頼人が来た。

「君に依頼したいのは他でもない。我々の指導者、アーサーを救って欲しいのだ」
口ヒゲを生やした男は、ゴノレゴに向かって説明する。
「我々救国革命軍は元々正規軍の一部だ。しかし、アーサーの考えに同調した我らはクーデターを図ったのだ」
「そして、クーデターは失敗。革命軍リーダーは捕虜となり、3日後には公開絞首刑となるらしいな」
表情を変えずにゴノレゴは男の後に続けた。
「…知っているのか。ならば話は早い。その当日、絞首刑執行の瞬間に彼の首の縄を撃ち抜き、彼の命を救って欲しい」
「その後のことは知らんぞ」
「かまわん。我々の仲間が彼を救出する。君は縄を切ってさえくれればいい」
「わかった。報酬はさくら銀行に振り込んでおいてくれ」

そして当日。
今、まさに刑は執行されようとしている。

ゴノレゴと依頼主の男は刑場の良く見える高台にいた。
「頼むぞゴノレゴ…うまく撃ち抜いてくれよ」
「静かにしていろ」
男をたしなめ、ゆっくりとスナイパーライフルを構えるゴノレゴ。
スコープの向こうに首に縄をかけられ、今まさに足場を外されそうになっている男が見える。
その男がアーサーのようだ。
刑務官らしき男がアーサーから離れる。今にも刑が執行されるようであった。

アーサーを支えている足場が、今。
開いた。

ズキューン!

ゴノレゴの撃った銃弾は、見事に撃ち抜いていた。
ただし、アーサーの『額』を。

ゴノレゴはスコープから顔を離し、依頼主を見る。
依頼主の男は口をあんぐりと開け、ゆっくりとゴノレゴに向き直った。
「ゴ、ゴノレゴ…」
「すまん。手がすべった」
表情を一切変えずにゴノレゴは謝った。
「すまんですむかぁぁぁ!」

こうしてクーデター指導者アーサーは死に、平和が訪れたとさ。
めでたしめでたし。

※この物語はフィクションでない部分を一部含んでおります(笑)


あとがき

10分で書き上げました。おふざけです。
つーかこんなの書いてるヒマ無いのにぃぃぃ!
こみパの原稿がぁぁぁ!


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